本日は、Cubaseでよく使用される、書き出しの正しいやり方を説明していきます。
オーディオミックスダウンは、主に下記2つの作業で使用します。
- 2MIX(ツーミックス)ファイルを作る
- MIDIで作ったデータを、オーディオファイル(波形)にする
「オーディオ化」と「書き出し」は同じ意味です。
※Cubase全バージョン対応の内容になりますが、簡易ソフトは機能制限があり使えない機能が一部あります。その部分の内容は飛ばしてください。
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このページの目次
1. ミックスダウンのやり方
まずは、下記メニューの
ファイル
↓
書き出し
↓
オーディオミックスダウンを左クリック
すると下記画面が出ると思います。
では、この機能を一つひとつご説明していきます。
1.1 チャンネルの選択
ここは、書き出したいチャンネルを選ぶところです。
Cubase上位バージョンだと複数のチャンネルと同時に書き出すことのできる「マルチチャンネルの書き出し」があります。これにチェックを入れて書き出すと、同時に複数チャンネルを書き出す事が出来ます。そのためかなり作業効率があがります。(数時間浮くこともあります)
Cubase Artist以下のバージョンは、ここに制限がかかっていて使用できないので、チャンネルに一つづつチェックを入れて書き出ししていきます。
トラック数が多くなると、どこにチェックを入れるのかが分かりにくくなりますので、VSTインストゥルメントやオーディオチャンネルなどまとめて表示されているのを頼りに、出力チャンネルを探されてください。
1.2 ファイルの場所
名前
ファイル名になりますので、音色名やまた、2MIXの場合は曲名などを入れます。
パス
パスというのは、オーディオファイルの保存先になります。
ファイルを保存する場所は、プロジェクトフォルダーの中に、Mixdownのフォルダを作ってから保存を行うと良いです。
(例)ドキュメントに保存している場合のフォルダの作り方
名前の設定パターン
ファイル名をより細かく指定できますが、飛ばしても問題ありません。
1.3 ファイル形式
最初の項目でファイル形式を選びます。
クリックすると下記が表示され、合計8個のファイル形式を選ぶことが出来ます。
Waveファイル、AIFCファイル、AIFFファイル、MPEG 1 Layer 3 File、Windows Media Audio File、FLAC File、OggVorbis File、Wave 64ファイル
この中で、良く使用するファイルは、
Wave ファイル
そのままチェックを入れることで、書き出せます。
MPEG 1 Layer 3 File(MP3 ファイル)
これは、音楽を聴かせたい相手に、メールで添付して送る際に良く使用します。設定は、少し細かく調整すますのでご説明します。
まず形式ですが、良く使用されるのは、下記の3つです。
- 128Kbps
- 192Kbps
- 320Kbps
このようになるようにビットレートのバーを動かすか、右隣のKbitの中に数字を入力します。
次に、サンプリングレートは、デフォルトの44.100
最後の、高品質モードはチェックを外す。ID3 タグを挿入とID3タグを編集は2MIXで使用しますが、通常はそのままでOK。
下記の4カ所は、チェックを外してください。
- Broadcast Waveチャンクを挿入
- Wave拡張フォマットを使用しない
- iXMLチャンクを挿入
- テンポ設定を挿入
1.4 オーディオエンジン出力
ここは音質や音の広がりに関わるとても重要な部分ですので、覚えてくださいね。
サンプリングレートを設定
ここは音質に関わる部分で、細かく説明すると長くなりますので、ポイントのみ説明します。
主に使用される物は、44.100KHz、48.000KHz、88.200KHz、96.000KHz、192.000KHzですが、あなたが使っているオーディオインターフェースに依存します。
通常は、CD音質の44.100KHzを選んでおけばOKです。
ビット深度
ここは、ダイナミクスという音量の細かさを設定します。
8Bit、16Bit、24Bit、32Bit Floatの4つあります。
通常は、32Bit Floatを選びますが、CDへ焼いたりまた最終2MIXする際は、必ず16Bitにしてください。
実時間で書き出し
音質を劣化させたくなければチェックを入れますが、始めはこだわる必要もありません。
次の2つで使用すると良い。
- Vocal、アコースティックギターなどの書き出し
- 2MIX
モノラルダウンミックス
オーディオファイルをモノラルで書き出します。
主な楽器は、ギター、ベース、キック、スネア、ハイハット、タム系、タンバリン、カバサなどのパーカッション系全般、バイオリン、ビオラ、チェロ、トランペット、トロンボーン、ホルンなど
チャンネルを分割
左右のオーディオチャンネルを、モノラルで書き出します。(モノラルが2本)
主な楽器は、シンセパッド系
L/Rチャンネル
ここはほとんど使用しませんのでチェックを外す。
ステレオチャンネル
上記3つにチェックを入れなければ、ステレオチャンネルで書き出されます。
主な楽器は、ピアノ、シンセ、キーボード、エレクトリックピアノ、オルガン、ストリングス、ブラスなど
1.5 プロジェクトに読み込む
この部分は、重要度は高くないです。
大切なのは、プールとオーディオトラックの設定です。
プール
プールとは、オーディオファイルを保管してある場所と考えてください。
- 2MIXをする場合は、チェックを入れない。
- 個々のオーディオトラックを書き出す場合は、チェックを入れる。
オーディオトラック
ここにチェックを入れると、書き出しした後自動的にオーディオトラックにファイルが出てきます。
上記と同様の設定です。
下記2つはチェックを入れない。
- プールフォルダ
- 新規プロジェクトを作成
1.6 ポストプロセスとその他
始めの項目で、SoundCloudを選ぶと、ミックスダウンしたファイルがそのままアップできますが、通常使用しない場合はなしを選択してください。
下記3カ所にチェックを入れればOK
- 外部MIDI入力をオフ
- 書き出し完了後ウィンドウを閉じる
- 表示を更新
設定が終わったら、書き出しボタンを押して終了です。
まとめ. ミックスダウンの設定が重要
今回説明した部分の設定を間違えてしまうと、ミックスダウンの際クオリティ劣化につながります。
折角作った曲の状態が悪くなるのは頂けません。
しっかりと覚えて、正確な設定をしてくださいね。
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